太ももの筋肉の障害予防 (若年者・スポーツ選手向け)
(2021年10月25日 14:25)
こんにちは! 北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは『内転筋の肉離れの予防』です。

今回はふとももの内側にある筋肉にフォーカスします。
内転筋を痛めることはスポーツ選手では一定数います。

特にサッカー選手では多く、ボールをける動作での受傷が報告されています。

基本的予防の考え方として障害予防にはストレッチよりも筋力トレーニングの方が有効と言われています。 (Jeppe Bo Lauersen 2014)

柔軟体操などのストレッチも全く意味がないというわけでは ありませんが優先度としては筋力トレーニングによる障害予防が重要となってきます。

そんな中でおすすめなのが コペンハーゲンアダクションという運動です。

サッカー選手をもとにした研究で この運動を取り入れたグループと、一般的な運動のグループを比較してところ
コペンハーゲンアダクションを取り入れたグループの内転筋筋力が35.7%増加したと報告されています。

また、股関節外転筋力に関しても20.3%増加したと報告しています。(L Ishøi 2016)

やり方としては、肘を地面に着いてサイドブリッジになります。
もう一方の手は、腰に当てます。

パートナーが上側の足首と膝を両手で腰の高さで支えます。

この状態から地面に着いた脚を上側の脚に揃えるように持ち挙げながら同時に、上側の腰部も矢印のように上方へ引き上げるようにします。

3秒で降ろし3秒で引き揚げます。

週に2-3回6レップ2セットから始め、15レップ3セットを目指します。

上記で紹介した研究では8週間のプログラムで行っていました。
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負荷が高い運動なので最初は無理せず回数を少なくしたり動く範囲を狭くして徐々に行ってみてください!

引用文献
①Jeppe Bo Lauersen The effectiveness of exercise interventions to prevent sports injuries: a systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials .Correspondence to Jeppe Bo Lauersen, Institute of Sports Medicine Copenhagen, Bispebjerg Hospital, Building 8, 1. Floor, Bispebjerg Bakke 23, 2400 Copenhagen NV, Sealand 2400, Denmark.
②L Ishøi Large eccentric strength increase using the Copenhagen Adduction exercise in football: A randomized controlled trial Scand J Med Sci Sports. 2016 Nov;26(11):1334-1342.