腰痛(疾患概要・リハビリでの予後)
(2022年2月 7日 18:08)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

今回のテーマは『腰痛』です。

腰痛は原因がはっきりしている『特異的腰痛』と
画像診断や検査をしても原因が特定しづらい『非特異的腰痛』に分かれます。

ぎっくり腰や筋・筋膜性腰痛(一般的な腰のはりや痛み)も非特異的腰痛に
入ります。

非特異的腰痛の臨床経過を観察したものでは
最初の3ヶ月で33%の患者様の症状が改善したが
1年後では65%の患者様に腰痛が残存していると報告されています。

リハビリでは運動療法(筋トレ、ストレッチ、有酸素運動など)
物理療法(器具を使用しての温め、電気刺激など)や生活指導(腰に負担がかかる日常生活を考える)
などを合わせて症状の改善を図っていきます。

最近の研究では慢性的な腰痛には、腰背部の
レジスタンストレーニング(徐々に負荷を上げていく俗に言う筋トレ)
が疼痛の改善に有効と報告されています。
一般的なエクササイズと比較すると
運動継続期間が長くなればなるほど痛みの軽減に
差が出てくると言われています。(6~8週以上)

ちなみにこの研究での腰背部の筋トレとしては
デッドリフト、ブリッジ、レッグプレスなどの
お尻の筋肉や太ももの後の筋肉がメインになります。

また、腰回りの筋力が増加してくるのも
16週以上で通常の運動と比較して
効果に差が出てくると言われています。

慢性的に痛みがある状態からは
中々、抜け出せないですが地道に運動を実施していくことも
必要になります。

気になる方は是非、ご相談ください!

参考文献
①理学療法ガイドライン第2版 医学書院 2021
②Nicholas Tataryn Posterior-Chain Resistance Training Compared to General Exercise and Walking Programmes for the Treatment of Chronic Low Back Pain in the General Population: A Systematic Review and Meta-Analysis Tataryn et al. Sports Medicine - Open (2021) 7:17