変形性膝関節症(疾患概要・リハビリでの予後)
(2022年2月 5日 18:07)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

今回のテーマは『変形性膝関節症』です。

変形性膝関節症とは…
膝関節の関節の軟骨(関節軟骨・軟骨下骨)が徐々に
退行変性(加齢とともに変化すること)していく疾患です。

主な症状として運動時の膝関節の痛み、歩行や起立の障害と
関節自体の変形があります。

90%が肥満、30%がうつ、15%が糖尿病を伴っていると言われています。

リハビリでは主に膝周囲の筋力強化、柔軟性改善、装具の検討(医師の指示)
減量のための有酸素運動などを行っていきます。

軽度の変形の方であればエアロバイクなどで毎週2回、1回につき40~60分
12週間継続することで歩行時の膝関節の痛み、こわばり、日常生活動作の向上に
有効とされています。(Amanda J. 2012)

有酸素運動だけではなく、当院で過去に行われた研究からは
膝の内旋運動(O脚を改善するための運動)を実施することで
歩行時痛や起立時痛の改善が見られたことを報告しています。

痛みを改善するためにはその人にあった運動を
しっかりと正確に実施することが大事になります。
気になる方はご相談ください!

参考文献
①理学療法ガイドライン第2版 医学書院 2021
②Amanda J. Salacinski, PhD The Effects of Group Cycling on Gait and Pain-Related Disability in Individuals With Mild-to-Moderate Knee Osteoarthritis: A Randomized Controlled Trial Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy
Published Online:December 1, 2012Volume42Issue12Pages985-995
③小川 内側型変形性膝関節症に対する下腿内旋エクササイズを含む運動療法・徒手療法が症状及び身体機能に及ぼす即時効果:準ランダム化比較試験 北海道理学療法 2018