かわせみ指定居宅介護支援事業所ブログ 第6号
(2023年8月 1日 12:40)
かわせみ事業所の松本です。
 
すっかり夏の気候になり、例年になく暑い日が続いていますが、夏バテにはなっていませんか?
今回のテーマは「高齢者の体温調節について」です。
「こんなに暑いのに寒いと言って冬物の服を着ている」
「冷房(扇風機)が嫌だと言ってつけてくれない」
「風が入ると寒いと言って窓を開けてくれない」
といったお悩みを度々耳にします。
酷暑のなか、熱中症や脱水で救急搬送される半数以上が高齢者だそうです。
なぜ高齢者は熱中症リスクが高いのでしょうか?
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  • 皮膚の温度感受性が弱くなる
    老化に伴い皮膚の温度感受性が低下し、暑さ・寒さを感じにくくなるため、室内でも熱中症にかかりやすくなります。
  • 熱放散能力の低下
    通常は体に熱がたまると、発汗や血流量を増やして熱を放出しますが、歳を重ねると身体の熱を周囲に放出する力が弱まり、身体に熱がたまりやすくなってしまいます。
  • 体内の水分量の減少
    加齢とともに体内の水分量は少なくなります。喉の渇きを感じにくくなったり、トイレの回数が気になる…と飲水を控えてしまう方もいます。
  • 認知機能の低下
    認知症により自律神経の働きが低下し、体温調整がうまくいかなくなる場合もあります。
 
〇熱中症、脱水予防のポイント
  • 喉が渇かなくても水分補給をしましょう。
     ~1日に必要な飲水量は1.2リットル(食事以外)が目安といわれています。
  • ほどよく塩分をとりましょう。
     ~1日7g前後の摂取が目安です。通常の食事で摂取可能な量ですが、食欲低下や汗を多量にかいたときは水分のほか、梅干しや塩飴を食べると良いでしょう。スポーツドリンクにも塩分が含まれています。効果的に摂りましょう。
     ☆水分や塩分の制限をされている場合は、かかりつけ医の指示通りに摂取してくださいね。
  • 部屋の温度、湿度を測りましょう(室温は28度以下、湿度は50~60%がベスト)
  • 気温の調整をする(扇風機や冷房を使いましょう)
  • 外出時は直射日光を受けやすいため、服装や休憩、水分補給をしましょう
  • お風呂の前後や就寝前後にも水分補給をしましょう
  • 熱中症や脱水にならないよう、周りの人が気にかけて声をかけることも大切です。
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