冬に向けて転倒を予防しましょう!②
(2020年12月 7日 10:44)
こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

今回はフレイルの中の
社会的フレイルに関してです。
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(前回記事もご参照ください→https://www.hokusei.or.jp/hokuman/2020/11/post-282.html )

前回の身体的フレイルは筋力や歩く速さなどの
直接身体の機能に関してなのでイメージしやすいところだと思います。


では社会的フレイルとはどんな状態か?というと
「社会活動への参加や社会的交流に対する脆弱性が増加している状態」となっています。


簡単にいうと1日1回未満の外出しかしておらず
引きこもり気味で同居家族以外との交流が周1回未満の孤立した状態となっています。

特に北海道では、冬に雪が降り外で歩く際に滑って怖いとの恐怖感を訴える方や、
家族から外出を止められて外出機会が大幅に減り、
春ごろに身体が弱って転倒し入院される方を何人も見てきました。

これも社会的フレイルの一例です。

北海道在住の後期高齢者を対象にした研究では
冬に外出機会が減る人たちは、
外出機会が減らない人達と比較して、歩く速さや、バランス能力、
休まず歩ける距離に差が出るという結果も報告されています。

では実際に社会的フレイルなのかをチェックしましょう。
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いかがでしょうか?
社会的フレイルは本人の努力だけではなく
家族や周りの人たちが環境を調整してさしあげる必要もあります。

実際に患者様が行っていることとしては
友人と遊びに行ったり町内の行事に参加したり、
冬だと空港やスーパーに買い物に行き、いつもより
沢山歩くことを意識したりと沢山あります。

また介助が必要な方は介護保険下でのデイサービス・デイケアでの
他者との交流といったこともあります。

ご本人様やご家族様でお困りの方は是非ご相談ください!

参考文献
①藤原 地域高齢者における社会的フレイルの概念と特徴 ~社会的側面から見たフレイル~ 日本転倒予防学会誌 Vol.3 No.3:11-16 2017
②安田 他  積雪寒冷地域に在住する後期高齢者における冬期間の外出行動と身体機能およ び生活機能との関係  第 49 回日本理学療法学術大会(横浜)