睡眠不足は怪我のもと!?

(2021年3月22日 18:07)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは
「睡眠とケガの関係」です。

皆さんも寝不足で運動すると気持ち的にも辛いし集中できないことを
感じた事がありませんか?
私は部活動をやっている時の朝練や早朝からの試合などで
眠気をこらえて運動し、辛かった記憶があります。

睡眠不足はプレーの質だけでなくケガをしてしまう確率も上昇してしまうと
言われています。
実際にどの程度ケガの危険性が上がるでしょうか?
なんと「1.7倍」です!(Matthew D Milewski 2014)

どんな条件での研究でこのデータが得られたかというと
中学生と高校生160名の学生アスリートと112名の青年期アスリートからの調査です。
睡眠が8時間以上と8時間未満での比較した研究です。

他の研究では睡眠時間が2週間、6時間未満の状態の人は
2週間後には2晩徹夜した人と変わらないほど脳のパフォーマンスが
落ちるというデータもあります。(Hans P.A.  2004)
これは一般の方でも当てはまる事が多いのではないでしょうか?

寝溜めすることは科学的に根拠がないと言われているので
毎日7~8時間程度は意識して寝る事が必要ではないでしょうか?

これからの季節、移動や就職などで環境が変わり忙しくなる人が増えると思いますが
睡眠不足には注意して生活しましょう!

睡眠に関係した過去記事もご参照ください。↓

・睡眠と身体の関係
https://www.hokusei.or.jp/hokuman/2021/03/post-318.html

・枕の高さに関して(簡単なチェックポイントもあります!)
https://www.hokusei.or.jp/hokuman/2021/03/post-321.html



引用文献
①Matthew D Milewski Chronic lack of sleep is associated with increased sports injuries in adolescent athletes J Pediatr Orthop. 2014 Mar;34(2):129-33.
②Hans P.A. Van Dongen The cumulative cost of additional wakefulness: dose-response effects on neurobehavioral functions and sleep physiology from chronic sleep restriction and total sleep deprivation. Sleep. 2004 Jun 15;27(4):600
北海道千歳市リハビリ病院 外来リハビリ班、朝練で知識・技術向上中32

(2021年3月22日 18:05)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日は朝練です。
20210322外来1.jpeg
テーマは身体の動きと皮膚の運動学に関してです。
症例の例として膝の人工関節を入れた方へ対しての
皮膚の動きの改善に向けてのテーピングです。

皆さんも身体を物にぶつけたり、転んだりした後に腕や足が腫れたり
傷口が治りかけの時にかさぶたができてことで
皮膚にはりを感じ、肩や腕に動かしにくさ(つっぱり感など)
を感じたことはないでしょうか?

皮膚は筋肉と同じように腕や足を動かす際に
色々な方向に動きます。
なので筋肉だけでなく皮膚の動きが悪くなることでも
身体の動きに制限が出てくる事があります。

今回は腰、ももの裏、ふくろはぎなどに皮膚へのテーピングを
貼り実際に自分自身の身体の柔軟性がどのように改善するのか
練習を行いました。

次回も頑張ります!

参考文献
福井 勉 皮膚運動学 2010
枕の高さに関して(簡単なチェックポイントもあります!)

(2021年3月15日 18:10)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

本日のテーマは枕の高さに関してです。
簡単なチェックポイントと共にご紹介させていただきます。

皆さんは枕の高さが合わないと中々寝付けなかったり、朝起きた時際に
首や肩が痛かったことはないでしょうか?…私はあります。

人間は一般的に1日の1/4~1/3は睡眠時間になっています。
睡眠時間を確保することも重要ですが睡眠の質に関しても
考える事が大事ではないでしょうか?
枕の高さを自分にあった適切な物に合わせることで
睡眠の質を上げられるのではないかと思います。

では枕の高さの基準を何種類かご紹介させていただきます。
基本的にあおむけと横向きでは必要な高さは違います。

①あおむけで寝る場合
 ・首の高さがベッドから何cmか測定して+2cm程度(頭が枕に沈み込むのを考慮して)
 ・頸椎傾斜角が15°(前への傾き)(佐藤 2011)
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②横向きで寝る場合
 ・頭と背骨がまっすぐになるように片方の肩の幅+2cm程度(頭が枕に沈み込むのを考慮して)
※共通したこととして寝返りがしやすいことも条件としてあります。
20200315外来1.jpeg


正常であれば頸椎は前弯(前にカーブ)していますが
人によってはそれがまっすぐ(ストレートネック)であったり
と個人差があります。また、枕の材質も沈み込みやすいものから
硬いものまで様々です。
なので絶対にこの基準でないとダメというわけでは無く
何日か試して寝てみる必要もあります。
高さの調整はタオルなどを入れて微調整して見てください。

枕の高さを調整することで得られる効果として
・頸部症状の改善(佐藤 2004)
・息苦しさの軽減(棚橋) ※枕が高すぎて首が曲がりすぎると息苦しくなりやすいので注意!
などがあります。

お悩みの方はご相談ください!

引用文献
①佐藤朱織 整形外科臨床における枕調節の意義  臨床整形外科 2011
②佐藤朱織 トップレベルのラグビー選手における枕の高さの調節における頸部症状の改善の評価 第 77 回日本整形外科学会学術総会 2004
③棚橋 他 枕の高さが呼吸機能に及ぼす影響 日本生理 人類学会 誌 1991
通所リハビリブログ㊿ ひな祭りイベント

(2021年3月15日 18:02)(通所リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院通所リハビリ広報部です!
3月に入り雪解けが進み、アスファルトが見えるようになり、少しずつ春の訪れを感じられるようになってきましたね。
 
3月といえば、そう、桃の節句“ひな祭り”ですね!
皆様はご自宅にひな人形は飾られましたでしょうか?
通所リハビリセンターでもひな祭りのイベントを実施しましたので、ご紹介させていただきます!
 
20200315ひな人形.JPG
 
今年はリハビリ室内にひな人形を飾り、その周りで写真撮影ができるようなフォトブースを設置しました!
桃の花をイメージした飾りも準備し、花の輪の中で写真が撮れるようにしました!
 
20200315記念写真①.JPG

20200315記念写真②.JPG

20200315記念写真③.JPG
 
リハビリの合間など、たくさんのご利用者様に写真を撮っていただきました!
皆様素敵な笑顔で写られていらっしゃいますね(*^_^*)
なかには仲の良いご利用者様同士で写真を撮られている方もいらっしゃいました!
 
また、3月3日ひな祭り当日には音楽レクを行いました!
 
20200315音楽レク①.JPG
 
音楽レクではひな祭りの時期によく耳にする“うれしいひな祭り”を職員が演奏しました!
ピアノと、普段音楽療法で使用している「トーンチャイム」という、振ると音が鳴る楽器を用いて演奏を行いました!
演奏に合わせて歌詞を口ずさんでいる方もいらっしゃいました!
 
20200315音楽レク②.JPG 20200315音楽レク③.JPG

 
2曲目は“赤いもうせんしきつめて~”という歌詞からはじまる“ひなまつり”という曲を演奏しました!ご利用者さまには職員のピアノと歌に合わせて、鈴や太鼓などの楽器を思い思いに鳴らしていただきました!1曲目とは異なり明るい曲調となっており晴れやかな気持ちになれるひなまつりの演奏でした!
 
来月はお花見のイベントを予定しています!
きれいな花が咲く季節が待ち遠しいですね!(^^)/
 
 
以上、北星病院広報部でした!

運動と食べ物の消化との関係

(2021年3月11日 18:51)(外来リハビリブログ)

こんにちは!
北星病院外来リハビリ班です。

タイトルの通り本日は運動と食べ物の消化との関係ということでやっていきます。
一般的に、運動後すぐには消化が悪いから食事は時間を
あけましょうと言われています。
また、運動後○○分が筋肉が作られるゴールデンタイムだから
そこで栄養摂取した方が良いともあります。

本当に運動後食事をとるまでに時間をあけなければいけないのでしょうか?
時間をあけないですぐに食べてしまうとどんな事が起きるのでしょうか?
上記の点を論文等から解説していきます。

運動中は当然ですが筋肉の血流量が増加します。(Musch 1987)
反対に内臓への血流量が低下します。(脳や心臓等以外)

実際に運動後5分vs運動後30分でのたんぱく質と糖質を摂取して比較した研究では
胃の消化機能の目安と言われている胃排出(胃から小腸へ食物を移動させる働き;遅くなると胃の働きが悪くなっているという意味)
が運動後5分では遅くなっている状態で胃への血流も低下したままであると報告されています。
30分後には胃への血流も改善し胃排出も安静時と同じ働きの状態まで回復しています。(鍛島 2016)

なので運動後は30分あけた状態の方が運動時に減少時していた胃への血流や胃の働きも
回復しているので負担が少ないことが分かりますね。
また、運動後の胃腸障害(腹痛など)も起きにくい事が推察されるのではないでしょうか。

更に筋肉への影響として
運動直後には筋肉へのアミノ酸(たんぱく質の細かくなったもの)の吸収が増加し
運動終了後2時間程度で徐々に吸収が増加している状態が減少していくと報告されています。(Ivy, J. L. 2004)

実際にタンパク質を摂取してから、それが全身へ回るまでの時間は
少なくとも1時間では増加が見られていました。(中村 1998 タンパク質食摂取後のBCAA値)

上記の点から見ても運動後30分から摂取を初めても
運動後の筋肉合成の効率のよくなっている時間の摂取に間に合うのではと思います。
 
引用文献
①Musch, T. I., Friedman, D. B., Pitetti, K. H., Haidet, G. C., Stray-Gundersen, J., Mitchell, J. H., & Ord. way, G. A. Regional distribution of blood flow of dogs during graded dynamic exercise. J. Appl. Phy siol., (1987), 63, 2269-2277.
②鍛島 他 運動後栄養摂取のタイミングに関する研究・消化吸収活動の観点から 2016
③Ivy, J. L. Regulation of muscle glycogen repletion, muscle protein synthesis and repair following exercise. J. Sport. Sci. Med.3, 131-138 (2004).
④中村 PFC比の異なる食事摂取が空腹感に及ぼす影響 ―血漿アミノ酸・脂肪酸濃度との関係― 山梨医大紀要 第15巻,35-41(1998)